チェブラーシカの原作者ウスペンスキー氏のインタビュー記事
2013-03-14


 チェブラーシカの生みの親、童話作家のウスペンスキー氏のインタビュー記事が「ユーラシア ビュー」Vol.83に出ていました。日本で作られたリメーク版アニメ映画の上映後のインタビューです。
 「チェブラーシカ」は1966年に出版した絵本「ワニのゲーナとその仲間たち」の中で初めて登場、1969年にカチャーノフ監督とディレクターのシュワルツマンにによってアニメ化されて現在知られるチェブラーシカになったことが記事冒頭に書かれている。
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 記事中で興味深い話は「チェブラーシカ」という名前がどうして生まれたか?という点です。チェブラーシカという言葉は標準ロシア語には無い言葉です。ウスペンスキーさんにとっても聞きなれない言葉だったそうです。1966年より以前のある家族のエピソードです。小さな女の子を連れた家族が大きなエリ付きの毛皮の外套を買いに出かけました。毛皮の外套を買うのは大きな出費で一大事だったのです。将来を見越して女の子が大きくなっても着れるようにぶかぶかサイズの外套を選んだのです。女の子が着てみました。一歩歩いてすぐ裾を踏んで転んでしまいました。この家族の一人(ウスペンスキーさんの知り合いですが)が、「チェブラーフヌラシ・チェブラーシュカ (Чебрахнулась Чебрашка)」と言ったそうです。チェブラーフヌッツァЧебрахнутьсяという言葉の意味を知人に聞いたところ、「転ぶ」という意味の動詞でウラルより東、ヴォルガ河沿岸で使われる言葉だそうです。つまり「転んだちゃんが転んだ」と思わず言ったのです。この顔が隠れるほど大きなモコモコ外套を着た女の子の姿がチェブラーシカのイメージにつながりました。
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「ユーラシアビュー」はユーラシア諸国(旧ソビエト連邦地域)の文化や経済、市民生活などを紹介している小冊子で、イスクラ産業株式会社が発行しています。一部100円です。
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