一月前に手作りした絵画鑑賞用架台に40Sの洋画を掛けてみた。
『Л, Дьяконицын 《Рыбы》 1996г,』。
かってのロシア人作家の作品は全般に色使いを抑えた沈鬱な重々しいものが多かったように思う。この絵は窓から南国の暖かい風が吹き込み色使いもあでやかである。窓の外、青い水面の向こうの丘には黄色い菜の花畑。テーブルの上の大量の魚、そしてコーヒーカップ。新生ロシアの開放感が溢れている。でも良く見ると右上隅に何か不気味な影が・・・。新しい時代を手放しで喜んでよいのか・・・心の片隅に不安も。
禺画像] キャンバスサイズが100センチ×100センチ、額のサイズは120センチ×120センチ、重さが17.1キロ。補強を施した自作の架台の強度試験も兼ねて、《Рыбы》 を掛けてみる。下の台座フレームから浮き上がるように掛けると支柱が手前に大きく反って倒れるのではないかと恐怖を感じる。結局、額縁の下が台座フレームに微かに触れる程度に吊り紐の長さを調節したところ支柱も垂直になり安定した。
100号の絵も掛けられるようにと考えて作ったがとても無理だ。額縁の縦寸法120センチが限界だと分った。但し、横位置の絵画なら120M、100M、80P、60Fがいずれもキャンバスの縦寸法が100センチ以下の97センチである。横位置限定なら60号以上の絵も掛けられそうだ。
40Sの横に12Fの野崎利喜男『楡の木(北大植物園にて)』を置くとすごくちっぽけに見えてしまう。大きさも絵画の重要な要素なのだ。
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